いよいよ最後に残った【Cube Escape Paradox】です。
一番不可解な作品でした。2章に分かれており、前編は無料で後編は有料です。今回は実写が所々に挟まれていて、ローラさんはなかなか美人です。デールも私好みのイケオジ・・・いや何でもないです。
この作品は大変難解です。(私だけかもしれませんが)脱出ゲームとしてプレイするだけならいいのですが
謎解きを考えている間に細かい部分をどうしても忘れてしまいます。ともかく一般常識の通じない設定が満載ですから。この記事も、(このシリーズはどれもそうなのですが)未プレイの方はどうしても分かりにくいものになってしまうので一度プレイしてから読むことをお勧めします。
※2023年追記 改めてプレイし直してすべてアチーブメントも揃え、ようやく考察書けるレベルまで納得しました💦
ついでにネタバレ満載ですので注意です。私の備忘録としてゲームクリアまでの流れを一応書いてありますが、下の方まで飛ばしていただいて結構です。
Cube Escape Paradox1章 見知らぬ部屋で目覚める
年代についての記述はない。デールは見知らぬ部屋で目覚める。いつどうやって連れてこられたのかも分からない。部屋は少し古びているように見える。ローラが立っているのが見えたはずだが瞬きすると消えている。
ドアはあるが開かない。鏡に映るデールは髭が生えている。いつもの「ラスティ湖 メンタルヘルスと釣り」のカードもある。
「あなたの前世の魂との調和を保つお手伝いをします。当社のメンタルヘルスプログラムを受ければ生まれ変わったように感じることをお約束します。」と書いてある。
いつの間にか避暑地?リゾート観光地から施設みたいになっている。その下には「青ではない。D」と書かれている。
タイプライターには「ここから脱出しなければ。前にも同じようなことがあった。」と印字されている。カギ穴から覗くと、黒い影やローラが出たり消えたり。
棚の本はほとんど人名だが、その中に「Robert Hill false accusation(濡れ衣)」という題名の本がある。ロバート(ボブ)はローラ殺しの犯人ではないことを暗示している。
電話をかけると、この部屋は「すべてを忘れられる場所」「気を付けてください、中にはここを離れられなくなる人もいますから」と言われる。そういう場所らしい。
時計の下の引き出しの中には膨大な人物のデータが入っている。一つ一つに写真と名前、誕生日、出身国、職業が記載されている。細かく見ていくと面白いものもあるがあまりに数が多いので全部は確認していない。ロバート・ヒルの職業は失業者になっている。
証拠品の新聞記事にはラスティ湖への旅行が当たるコンテストの記事。おそらくローラはこれが当たって湖に来たらしい。(実家に帰るのに当たらないと帰れないのか?)
本棚の謎解き後に黒い本が現れる。中には【Paradise】の最後で見たフクロウの建造物?の絵と「湖に栄光の日々が訪れる」「ひとりは死に見舞われる」「もうひとつの悟り」そして何度も出てきた6分割された円の絵の上には「悟り」と書かれている。下には「選ばれし者」とある。
次のページには、脳からキューブを取り出す絵と「記憶の採取」黒い影の絵には「飢えた幽霊」「前世の魂との調和を図る」さらに次のページには「向き合うべきなのは過去現在未来のすべて」そしてふくろうの絵の上に「選ばれし者」Mr.アウルは選ばれし者。あの6分割の円は「悟り」の段階を示しているのか。
脳の中の記憶パズルが終わるとなぜか頭を怪我している。
赤い薬を探し出して飲むとカギが入手できる。ドアを開けて外に出るとカラスが飛んでいくので追いかける。湖に着くとローラが水の中に立っている。その後ろにナイフを持った黒い影が現れ、彼女の首を切ると同時にまたローラに重なって消える。
やっぱりデールの堕落した魂がローラを殺したのではないかと思います。
そしてローラは沈み、黒いキューブが浮かび上がる。黒いキューブの中には先程と同じ部屋がありデールがソファに横たわっている。冒頭と同じように目覚めるが、見えるのはローラではなく脳を持った黒い影。ここで1部終わり。
Cube Escape Paradox2章 また目覚めるが何となく覚えている
同じような部屋に見えるが、よく見るといろいろ変わっている。鏡に映ったデールは「また閉じ込められた」と言う。繰り返していることは自覚があるようだ。本棚の謎解き後にまた本が出てくる。
「ラスティ湖 精神衛生の原理 J・エイランダー」「心を無にし」「チェスの駒のようにみんなそれぞれに役割があります」「過去を消し去ることはできません」「堕落した魂に向き合うのは今です」と書いてある。
この文は謎解きのヒントではあるがそれだけではないように思う。ここのJ・エイランダーというのはMr.アウルのこと。そして頭をナイフで半分にして脳を取り出す。(銃夢思い出すね…)脳を保存するビンにはこのような説明書きが。
これはヴァンダーミーア警部の古い記憶 ストレスと不安でかなりダメージを受けています そのため使い物になりません 詳細はA.ヴァンダーブームまでご連絡ください
電話帳からA.ヴァンダーブームの電話番号を探して電話する。新しい記憶を探しているのですね?と言われ、謎解きをすると、地球儀から新しい脳が出てくる。(「アン〇ンマン!新しい顔よ~!」を思い出す)
これが「現在の記憶」だ。その現在の記憶を頭に収納すると、部屋の様子が変化する。ハーヴィーの鳥かごは無くなっている。椅子にはMr.クロウが座っており、テーブルには見慣れない機械。「現在の記憶にようこそ。あなたの手助けができて光栄です。現在の状態を診察しましょう。でもまずコーヒーが飲みたい。」
めんどくさいなあ。謎解き後に機械に電球をつけるとようやく診察できる。
機械からハートやクエスチョンマークの書かれた紙が出てくる。その紙を「LOVE」「FEAR」「CONFUSION」のスロットに入れると精神分析ファイルと「過去の脳」が手に入る。
頭の中身を「過去の脳」に入れ替えるとまた部屋が変わる。壁紙の色も変わり、上の方にはフラッグガーランド、そして両親が椅子に座っている。ちょうど【Birthday】の時の構図だ。おじいさんはいない。
旗の並び替えが終わると「マジシャンのエイランダーさんに電話しなさい」と言われる。
ここで電話するD・エイランダーというのはRasty Lake Paradiseに登場するジェイコブ(後のMr.アウル)の弟デビッド。Rusty Lake Hotelでハーヴィーに殺された。Cube Escape Birthdayで銃撃してきたウサギも同じ格好をしています。このスーツ、なんかデールも同じなんじゃあないのか。
しかし両親を撃つときのウサギはアルバートの格好をしています。
電話すると「ドアの前にいる」と言われ鍵穴からのぞき込むと、あのうさぎが立っている。しかしもう一度覗くと鹿になっている。振り返ると、鳥かごに擬態したうさぎが立っている。その後も地球儀の中などに隠れている。最後にプレゼントの中から現れ、両親を撃ち殺す。プレゼントの箱の中には箱がふたつ。
片方にはまた新しい脳「未来の記憶」が入っている。脳を未来の記憶に入れ替えるとまた壁紙の色が変わる。
今回はデールのほかには誰もいない。テーブルに封筒が置いてあり中の手紙には
「親愛なるデール チェスの駒のように、ラスティ・レイクの住人には、それぞれ決まった役割がある。全神経を集中させて我々が立つべき位置を探しなさい。この手紙を読んだら封をしなおして返却すること Mr.アウル」とある。
一緒に入っていたチラシにはMr.アウルのメンタルヘルスretreat&Hotel(療養所とホテル)と書いてある。
この施設はMr.アウルのもの、とはっきり書いてある。ローラの葬儀の案内も置いてある。
日付は1971年10月12日。遺体は消えたのに葬儀はできるのだろうか。ローズも生死不明だし、他に身内は誰もないようだし。
テレビ画面にローラのアップが映り彼女の瞳が大写しにされる。そのうち部屋に白い髪になったローラが現れる。未来の記憶だから老けているのだろうか。死んだ人間は老けない。実は死んでいないという可能性を示唆しているのか。
老けたローラについてはちょっとわかったような気がするので、考察のところで後述します
「未来へようこそ デール、どうか正しい選択をしてください 私たちの一人は死に、一人は悟りを開きます」死ぬのはローラ、悟りを開くのはデール?
ひとりは死に、ひとりは生き残る、この部分も考察で書きます
棚の精神分析結果のファイルには
デール・ヴァンダーミーア 誕生日:1930年12月18日 職業:警部
Mental disorders(精神障害):不安神経症、アルコール依存症、閉所恐怖症、うつ病、魚恐怖症、患者は幼い時に経験したトラウマからあらゆる恐れ、不安、喪失感に苦しんでいる。ある殺人事件を捜査中に現実を見失い対処していなかった記憶を思い出す引き金になったと思われる。患者を信頼できる精神科に紹介する
写真の後ろには黒い影(堕落した魂)が写っている。新聞記事には「バースデーパーティーの虐殺、9歳の少年だけが生き残る」とある。
その信頼できる精神科がMr.アウルのラスティレイクだ。
ここからは脳を入れ替えながら謎解きをしていくことになる。いろいろ複雑で苦労した。その後、ハーヴィーが窓辺にやってきてローラの肩にとまる。
「私たちは全てが始まった場所に戻ってきたんです・・・ハーヴィーの卵に」ハーヴィーは「johnsson」と言う。鳥のエサをつくっている会社で、ロバートの勤務先。電話してエサを届けてくれるように頼むと、瞬時に届く。エサを食べさせると卵を生む。
最初のステージに戻るため、脳を取り出して鳥かごの中から出てくる手に卵を渡すと中からMr.アウルが出てくる。手には木のキューブを持っている。「何も考えられない」というので親切に脳を入れてあげる。
現在の脳を入れると急にシャキッとして「デール、また会ったね。堕落した自分の魂を見つけるのが、最後のテストだ」と言う。
過去の脳を入れると、ジェイコブの顔が出てくる。手には鉄のキューブ。やはり彼は【Paradise】で見たように、ジェイコブその人だった。「私も人間だった、きみのように他のものになるには偉大な生贄が必要だった」
未来の脳を入れるとガラスのキューブを持っている。なぜか魚の頭がでてくる。未来には魚になっているのだろうか・・・。
「デール、私には時間がないんだ。私には後継者が、湖の支配者が必要なんだ。デール、探索の旅を続けなさい。そして自分の堕落した魂と向き合いなさい」
そしてキャビネットの中の青い薬を飲むと、デールは「堕落した魂」になってしまう。部屋の中には鏡とドア以外、何もなくなってしまう。蛾をクリックすると、鹿の影が現れる。もう一方の壁の蛾をクリックすると首を吊った影が現れる。別の一方にはたくさんの黒い影。
蛾がカギに変わってドアから外に出るといつもの霧深い森に出る。
倒れているデールから地図を手に入れる。途中Mr.クロウからナイフを渡される。ナイフを手に入れた後、デールの所に戻ると「堕落した魂を受け入れなさい」と言われる。
進んでいくと、鹿の頭を被ったデールが立っている。「きみが決意したのはわかっている。堕落した魂を使うんだ」
ホログラム映像のように消えかけのデールは「我々はここから出られない」と言う。
門を開けると湖に出る。そこにローラの後ろ姿。向う岸にはデール。ナイフでローラの首を切る。
黒いキューブが出現する。キューブの中はあの部屋。デールがソファに横たわっている。
Cube Escape Paradoxの考察
年代は?場所は?
部屋から出ても例の森なので場所も年代もさっぱり分かりません。
Rusty Lakeシリーズの発売順を見ていて思ったのですが、The Cave→Paradise→Paradoxなんですよね。私、発売順にプレイしてないんですよ。偶然にも先日久しぶりにThe Caveをプレイして、その後分かりにくかったParadoxをプレイしたら「これ、お話がつながってるんじゃないか」と。
The CaveのラストもParadoxのラストも、どうもしっくりこなくてずっと消化不良でした。発売順にプレイしていたらもう少しシリーズのつながりが見えていたかもしれません。
The Caveのラストで装置のこっち側とあっち側にデールとローラが座って機械につながれていました。
デールは実際にこの部屋にいるんじゃなく、頭の中でMr.アウルの後継者になるためのテストを受けて(受けさせられて)いるんじゃないでしょうか。現実ではないから、死んだはずなのに年老いたローラがいたって不思議ではありません。
それも何回も同じテストを繰り返してる。だから電話の横のメモには「青じゃない、D」と書いてあったり、テレビの中ではデールが喋っていたりするんじゃないでしょうか。視点はデールのはずなのに、湖の対岸でデールがこちらをみつめていたり。
ローラは「正しい選択をしてください」と言っています。デールは正しい選択ができるまで、何回でもこの小さな部屋で目覚める。
森でデールの死体や鹿になったデールをみたりするのも、誤った選択をしたデールの成れの果てなのかもしれません。
Mr.アウルの目的とは
Mr.アウルはデールを「湖の支配者」にするとはっきり言っています。来る湖の日までにデールを後継者として育てること。そしてMr.アウルはやはりジェイコブ・エイランダーでした。
長い間謎だった、ローラを殺したのはデールの黒い影だったこともわかりました。一方は生き残り、一方は死ぬ。ローラかデールのどちらかが死ぬ運命だったのでしょう。
ちなみにParadiseのシークレットエンドでローラとデールが出るシーンがあります。そこに書いてある記号を入力する(最後の1個は書いてないので総当たりで)とMr.アウルの仮面が手に入ります。仮面をデールに被せると後ろにジェイコブとキャロラインがいるのを見ることができますよ。湖の継承者ですね。
余談ですが、誰が一番不老不死度が高いかって言うと、Mr.クロウとジェームズの飼い犬ですよね。Mr.アウルは洞窟で死にかけてたし。やっぱあの薬がないと不老不死になれないんだわ。
通常エンドとアチーブメントを集めると見られるもの
ゲームを買って、プレイして、やりこみというか実績を全部集める人ってわりと少なめなんじゃないかと思うんです。でもRusty Lakeシリーズに関しては実績を集めないとわからないこともあります。
1章の通常エンドでは湖に立っているローラが堕落した魂によって殺され、黒いキューブが浮かび上がり、その中にまた部屋があってデールが目覚めます。2章のエンドでは堕落した魂になったデールがローラを殺す、その場面をなぜか対岸のデールが見ている、そしてまた黒いキューブが浮かんで部屋に…という終わり方です。
1章、2章、どちらもデールは選択肢を間違えて部屋に戻され、テストのやり直しをさせられました。じゃあ正しい選択って何なのか。
1章のアチーブメントをすべて集め、それを入力すると、緑の薬瓶が手に入ります。それを飲むと何とかローラを助けようとするデールとその都度消えてしまうローラ、最後には白いキューブを持ったローラの姿が見られます。デールが自己犠牲になって崖から飛び降りる、ということもできるのですが、飛び降りても降りなくても結果は同じでした。
ローラが死ぬのはデールが「悟りを開く」ためで、彼女を助けることはできない。たぶんそれは決まっているのです。
2章のアチーブメントを集めると金のキューブが手に入り、部屋の壁にエレベーターが現れる。中には【Hotel】で見たコウモリが乗っています。コウモリが金のキューブを持ってエンドです。デールがエレベーターに乗り込む描写はありませんが、きっとホテルにつながっているのかと。
デールは不老不死?
ただいま執筆中!
ラスティ湖への旅行が当たったローラ
何のコンテストかは分からないが
Mr.アウルはとにかくラスティ湖にローラを呼び寄せたかった。
前世との調和を保つというプログラムを受けさせるため?
もしくは殺すため?
ということはラスティ湖周辺でしか
Mr.アウルの力は及ばないということなのか。
しかしMr.クロウはローラが兄ウィリアムの生まれ変わりと知っているのに
彼女が殺されることを黙認していたのだろうか。
兄弟の魂の死よりも崇高な目的、Mr.アウルの後継者のため?
不老不死の薬というのは、忠実な下僕を作り出すようだ。
ロバートは(ホテルと劇場がラスティ湖にあると仮定してだが)
彼女に会えるかもしれないと期待して
湖に来たのかもしれない。
すぐ近くなのに、彼女の実家へは行かなかったのだろうか。
デールの精神分析結果とその後
9歳の時に家族を殺されたというあまりにも衝撃的な体験から
警察官になったのだろうか。
そのトラウマをMr.アウルによって書き換えられようとしている。
この【Pradox】のステージは実際にある部屋ではなく
デールの心象世界というか、
頭の中だけで起こっている事象のようだ。
デールの体は今どこにあるのだろう。
では、すべての作品の考察が終わったところで
次回で最新作【The White Door】をもう一度まとめたいと思います。
コメント